野良ネズミと虫吊るしの補足解説。
今月号のBasserを見て「あれ?」と思った方もいる…かも?しれないこちらの写真。
①、野良ネズミエンペラーのフックセット位置がメーカー推奨の位置じゃない。
②、虫吊るしのフックがスポンサー外のレギュラーガードタリズマン。
③、掛け方が通常のチョン掛けじゃない。
細かい所まで見ていて気になった方もいる…かもしれないので、少し解説してみようと思います。
まずは①野良ネズミのフックセット位置。
パッケージに記されているフックセッティングは↓。
こんな感じですね。
一方で、今回掲載されたセッティングがこれ。
鼻先の尖った部分を少しカットしてそこからフックを刺しています。
結論から言うとこちらはウィード用のセッティングです。
通常のセッティングだと↑写真の赤丸部分が、桧原湖のシャローによくある茎が長いウィードを拾って来てしまうんですよね。
鼻先からフックセットする事でそれが解消されます。
通常のセッティングで使って針穴が広がったり裂けたりした突起部分(手?)をカットしてウィード用に使っています。
ウィードエリアでの使用となればいつも以上に「フロッグで良いじゃん」と思われるかもしれませんが、以前も書いた(と思う)通り、27gも重さがある物体が、その体積のほとんどを水に入れた状態で浮いて、サブサーフェイスで素早い連続ドッグウォークを掛けられる。フロッグとは全く異なります。
かと言ってフロッグは不要かと言われるとそんな事はなく、フロッグはフロッグにしかない圧倒的長所もあります。あくまでも使い分けですね。
ちなみに、通常フックセッティングとウィード用フックセッティングではフックの位置がルアーに対して上下にも前後にも違い、スリットへの収まり感も違って来るので、その辺も使い分けを探してみると良いと思います。通常セッティングの方がズレが少なくストレスフリー。ウィード用セッティングの方がフッキングが決まり易いです。
お次は②吊るし用フック。
こちらはレギュラーガードタリズマン。
数年前に発売されたフックで、発売後すぐに試し始めて、そのまま虫の吊るし用フックとして自分の中で定着しました。
理由は単純に、フッキングにもファイトにも何かと制約が多い吊るしの釣りにおいて、このフックを使う事で魚のキャッチ率が上がったから。カバー越しにパワーフィネス程度の強さのタックルで魚を掛ける上で、ガード、線径、形状のバランスがとても良いんだと思います。線径がこの程度の少し太めのクラスなると魚体の重さもフッキングする上で結構必要ですが、小さく軽い魚でもだいぶ掛かってしまいますね。
もちろん一括りに吊るしの釣りと言っても、バスのコンディションや食い方はその時々で違うので使い分けは必要ですが、メインはこのフックです。
釣り道具、中でもルアーとフックは特に多くの種類が必要で、1つのメーカーの製品だけで完結させるのはまず不可能。(釣りの楽しみ方次第ですけどね)よって、スポンサー外の製品ももちろん使いますし、必要であればそれを公開もします。
この事はバリバスさんにも伝えたうえ、快諾して頂いています。
最後に③虫吊るしのフックの掛け方。
これは取材して頂いた編集部の方が意外そうにしていたので書いてみます。
通常のチョン掛けではなく頭から刺してセットしている訳ですが、これはルアーを水中に入れずにお腹の面を使って波紋や音を出す用です。
通常のチョン掛けだと水面に対してお尻から垂直に入るためお尻が水中に入りますが、このようにセットすると姿勢が変わりお腹の面から接水します。もちろんこれも「どちらが良い」ではなく「どちらも必要」なので、サイトの時にでも気にしてみてください。
ちなみに、虫の話になるとよく登場する虫ルアーが忍虫ですが、水面で使用する場合は90%以上が吊るし。吊るし要員です。吊るさない普通の虫の釣りでは他のルアーを使う事が多いですね。
最後に…吊るしの話題の時はいつも言っていますが、吊るしは回収できなければフィールドにゴミを残してしまう事になる釣り方。木に引っかかってしまったらルアーもフックもラインも絶対に回収。回収できる場所にしか吊るさない。回収に行けない環境なら吊るしはしない。徹底していきましょう。
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